株投資の際に気になるのが、 リーマンショック などのような株価暴落です。
では実際に、リーマンショック発生時の株価の動きを考えてみましょう。
アマゾン(AMZN)の株価を見てみます。
リーマンショックは、2008年9月15日に発生したので、上図の左手に2008年9月をマーキングしています。アマゾンの場合、それ以前もそれほど好調ではありませんでしたが、明らかにリーマンショックの影響を受けているのが分かると思います。
2008年9月時点で 72.76 ドルの株価はリーマンショックで下落し、同年11月には最安値 42.70 ドルまで下がります。しかしその後は上昇に転じ、翌年3月にはリーマンショック以前の水準を上回る 73.44 ドルとなりました。
つまり、リーマンショックで狼狽売りをせず放置していれば、6ヶ月で元通りになったということです。今回、アマゾン株をサンプルとしましたが、アップル(AAPL)やマイクロソフト(MSFT)株をはじめ、さらにはIT株以外など他の株価も同様の動きとなっています。
株を始めたいけど、株価暴落が怖いという漠然とした恐怖心を誰もが持っているものですが、実際に調べてみると、実はそんなに怖がる必要が無かったりします。勿論、今後、リーマンショック以上の株価暴落があるかも知れません。あくまでも過去に起こった事の考察という事で。
そして、このここでの事例の通り、直近1年程度に必要となるであろう資金まで投資する行為こそハイリスクな事であると言えます。タイミング的に暴落中に株を売らなければいけない必要性に迫られれば損して終わりです。資産投資はあくまでも余剰資金の範囲内でするのが常識であり王道でしょう。
ただし、この回復の速さはあくまでも米国株だからこそであり、打たれ弱いと言われる=良く言えば”繊細”な日本経済ではそうはいきません。
NIKKEI 225すなわち日本の主要企業225社の平均を取った日経平均株価のグラフですが、やはり2008年9月を境に株価が暴落しています。米国では僅か2ヶ月で回復傾向となりましたが、日本の株価はそうやすやすとはならず、リーマンショック以前の株価に回復したのが、2013年4月ですから、4年7ヶ月=55ヶ月もの長い期間が必要でした。
こうなると、先程書いた直近1年間必要となるであろう資金は投資しないという前提が、直近5年間必要となるであろう資金は投資しないという事になるのです。
米国株への投資と日本株への投資には、このような市場の特性の違いもあることも考慮しなければいけないと思います。