ブラック企業問題などを抱え、世界で一番過酷な労働を強いられているのが、日本のサラリーマン。土日出勤、サービス残業、そのうえ退社は終電。
これだけ必死に働いているのに、生活が楽になりません。何ででしょう?
もしかしたら日本の税金って、かなり高いのでは?いやいや、お国の主張では、消費税は、もっと高い国があると言っていますし、所得税も、もっと高い国があるらしいです。
とにかく私たちは日々、どれくらいの税金を払っているのか、まとめてみましょう。
所得税 | 33.00% | 900万円を超え1,800万円以下の場合 |
復興特別所得税 | 2.10% | 平成25年から平成49年まで課税。基準所得税額に対する |
健康保険料 | 9.91% | 半額会社負担 |
介護保険料 | 1.65% | 40〜64歳に課税、半額会社負担 |
厚生年金料 | 18.30% | 半額会社負担 |
雇用保険料 | 0.90% | 2/3会社負担 |
都民税 | 4.00% | |
23区民税 | 6.00% | |
消費税 | 8.00% | 購入時に課税 |
消費税以外は、給与から差し引かれる税金です。言い換えれば消費税は税金を引かれた手取りの中から、さらに課税される税金(二重課税)と表現できますね。
木田さん(仮名)の納税負担額
先ほどのサラリーマンが負担すべき税金表だと、一体幾ら納税しているのか分かりづらいので、ケーススタディで考えてみましょう。
東証一部上場メーカー企業の次長をしている、東京都世田谷区にお住まいの木田さん(仮名)(40)は、給与とボーナスで年収1,000万円とします。銀行や商社系と比較するとやや見劣りするものの、メーカーとしてはまあまあの条件ですね。
このケースの税負担額
所得税 | 3,300,000円 |
復興特別所得税 | 69,300円 |
健康保険料 | 493,512円 (40等級,自己負担分) |
介護保険料 | 82,176円 (40等級,自己負担分) |
厚生年金料 | 680,760円 (年金31等級,自己負担分) |
雇用保険料 | 19,892円 |
都民税 | 265,228円 |
区民税 | 397,842円 |
合計 5,308,710円
となりました。支給額比で 53.09% の実効税率という結果になりました。
ここまでが、収入に対する税金です。安心するのはまだ早く、まだ消費税が残っています。
さて、この木田さん(仮名)は、幾らの買い物まで可能でしょうか?買い物の中には、家賃、東京電力、東京ガス、東京都水道局への上下水道代、NHK受信料なども含まれます。
納税後の手持ちの残金は、4,691,290円になります。税込みで469万円ということは、4,343,787円まで買い物ができるということです。貯金をせず使い切った場合の消費税は 347,503円 になります。
収入に対する納税も足した年間納税総額は 5,656,213円、実効税率は 56.56% という計算結果になりました。
まあ将来の備えも必要ですから、木田さん(仮名)は手取りの2割程度を目安として、毎月84,000円(年間 1,008,000円)の貯金をします。
そうすると、税抜きの正味 3,410,453円(月平均28万円)まで買い物ができ、その消費税は 272,836円。納税総額は 5,581,546円、実効税率は 55.81% です。
年間100万円の貯金をしたとしても、およそ収入の 56% 程度は税金となるのですね。